なかなか治らない慢性的な肩こりは歯周病が影響しているかもしれません
目次
長年悩まされてきた肩こりや頭痛、その原因は意外なところにあるかもしれません。
実は慢性的な肩こりや頭痛の要因の一つとして歯周病が挙げられるのです。
近年、口内環境と全身の健康の関係性が注目されています。
口内細菌が引き起こす炎症は歯周病だけでなく、糖尿病や心疾患などの慢性疾患にも関係していることがわかっています。
口内細菌について
口内には700種類以上の細菌が生息しており、その数は2,000種類以上にもなると言われています。
これらの細菌は善玉菌と悪玉菌に分けられます。
- 善玉菌: 虫歯や歯周病の予防、消化を助けるなど、体に良い働きをする菌
- 悪玉菌: 虫歯や歯周病の原因となる菌
健康な状態では、善玉菌と悪玉菌がバランスを保っています。しかし、生活習慣やストレスなどの影響で悪玉菌が増殖すると、虫歯や歯周病だけでなく、様々な病気を引き起こすリスクが高くなります。
歯周病について
歯周病は歯茎の炎症から始まり、やがて歯肉から骨が溶けて歯が抜けてしまう病気です。
日本人の約8割が何らかの歯周病に罹患していると言われています。
歯周病の原因は、主に歯垢(プラーク)の中の細菌です。細菌が出す毒素によって、歯茎が炎症を起こします。
そのため、歯垢をきちんと除去することが、歯周病の予防につながります。
口内細菌と肩こりの関係性
口内の細菌がどうして肩こりや頭痛の原因になるのでしょうか。それには、いくつかの理由が考えられます。
菌の毒素がまわる
歯周病菌が分泌する毒素はLPS(リポ多糖)やエンドトキシンなどがあり、これらの毒素は血流に乗って全身を巡り様々な悪影響を及ぼします。
歯周病が進行すると歯茎から出血が起こります。
その際、口内の細菌の毒素が血液に乗って全身に回ることになります。
この毒素が、筋肉や神経に影響を与え、肩こりや頭痛を引き起こす可能性があります。
口内の関連痛や反射として
毒素が全身に回らなくても、口内の関連痛や反射として、肩こりや頭痛の症状をひき起こす可能性があります。
口内細菌の全身へ与える影響
口内の細菌が肩こりや頭痛だけでなく、全身疾患や生活習慣病とも関連が指摘されています。
近年ではアルツハイマー病やうつ病や認知症との関連性も指摘されています。
- 動脈硬化
- 糖尿病の増悪
- 早産や低体重児のリスク
- 呼吸器感染症のリスク
- がんのリスク
口内環境を整えることは、全身の健康維持にとって非常に重要なのです。
予防と対策
慢性的な肩こりや頭痛にお悩みの方は、まずは歯科医院で歯周病の検査を受けることをおすすめします。 歯周病が原因であれば、適切な治療を受けることで症状が改善する可能性があります。
また、日頃から以下の点に注意することで、口内環境を整え、歯周病や口内細菌による健康被害を予防するには、以下のようなセルフケアが重要です。
- 正しいブラッシング:
一日二回は適切な方法で歯を磨くことが基本です。 - 歯間ブラシやデンタルフロスの使用:
歯と歯の間や歯周ポケットの清掃も忘れずに。 - 定期的な歯科検診:
隠れた歯周病や虫歯を早期に発見し、適切な治療を受けることが重要です。 - 生活習慣の見直し:
バランスの取れた食事、十分な水分摂取、適度な運動が全身の健康を支えます。
歯周病による肩こりや頭痛を防ぐためには、定期的な歯科検診を受けることが大切です。
歯科検診では、歯周病の早期発見・早期治療を行うことができます。
まとめ
慢性的な肩こりや頭痛の原因は、歯周病や口内の細菌にあるかもしれません。口内環境が悪化すると、細菌の毒素が全身に回り、様々な健康被害を引き起こす可能性があります。
定期的な歯科検診で口内環境を改善することは、肩こりや頭痛の予防や改善につながるでしょう。また、歯みがきや禁煙などのセルフケアも重要です。
口内環境と全身の健康は深く関係しています。歯科検診を受けることで、肩こりや頭痛だけでなく、全身の健康維持にもつながるのです。
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